どうも、脱線おじさんです。
ノルマ・納期がない特性上、残業が少なくホワイト企業である確率の高いビルメン業界。
社畜で労働にウンザリした方は着目する業界ですね。私もその一人です。まったりしたいねん。。
そんなビルメン業界に転職するには、是非取得しておきたいビルメン4点セットという国家資格があります。

初学者や業界未経験者だと「どれから勉強したら良いんだ?」という疑問は当然、生じることでしょう。今回はビルメン4点セットの勉強する順番、優先順位についてまとめていきます。
これからビルメン4点セットを取得していきたい方のお役に立てれば嬉しいです。
それではよろしくお願いいたします。
ビルメン4点セットとは?

ビルメン業界でニーズの高い、4つの国家資格を指します。
No. | 資格名 |
1 | 第2種電気工事士 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 |
4 | 2級ボイラー技士 |
5 | 消防設備士 |
具体的には上の表の通りです。また巷では「消防設備士」を含めてビルメン5点セットとも言われています。消防設備士も非常に需要の高い資格なのでコスパ良し!
これらの国家資格はビルメン業界では強力な武器となります。しっかり国家資格を揃えていけば、未経験でも大手系列会社に転職できてしまうコスパの良さ。もはや人生の裏ワザ。
ビルメン4点セット勉強当時の私のスペック

参考程度に私のスペックを記載しておきます。そりゃ大学で工業系の勉強をしてるのか、業務経験があるかどうかなど、受験者の背景によって何事も難易度は変わりますからね。。
・大卒法学部卒業、数学は得意
・ビルメン業界未経験
・IT業界勤務、残業が嫌になりビルメン業界への転職を検討
・約半年の独学でビルメン4点セットをコンプリート
といった感じ。つまり文系未経験の視点で、ビルメン4点セットを効率的に勉強できる順番・優先順位を分析していくことが当記事ではできます。

実際に独学でビルメン4点セットを取得していったスケジュールは上記の通り。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
ビルメン4点セット 勉強する順番

それでは本題に入りましょう。ビルメン4点セットの勉強する順番は、下表の通りです。
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
上から順番に優先順位が高いと思います。
勉強を開始する時期によって優先順位はケースバイケースだと思いますので、詳細は各資格の項目で補足します。
根拠としては「需要」「試験回数」があります。この2つを考慮した上で、優先順位を結論付けました。
根拠について、それぞれ補足していきます。
根拠①:需要

就職・転職のための国家資格ですから、需要が高いかどうかは優先順位の指標になりますね。
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
需要の高さは第2種電気工事士が圧倒的に高いです。また、危険物取扱者乙種4類も高め。
転職サイトでビルメン業界の求人を見ていると、上記の2つが優遇資格として挙げられている割合が非常に高かったです。
第3種冷凍機械責任者と2級ボイラー技士は、設備が最新化されていった昨今においては取得していなくても冷凍機やボイラーを整備できるようになってきてるので需要は低めといったところ。
まあ法律上で国家資格が必要でなくても、ビルオーナーは入札条件として一定の国家資格を持ってる社員がいることをビルメン会社に要求している事が多いです。
なので、依然として冷凍機械責任者とボイラー技士も一定の需要はあるので安心して下さいね。
根拠②:試験回数(年)

年にどれくらい試験が実施されているのかも優先順位をつける指標になります。
「よし勉強するぞ!」となっても、その年度の試験は終了していたら元も子もないですからね笑
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
その点で考えると、第3種冷凍機械責任者は年に1回しか試験が無いですし、第2種電気工事士も年に2回しか試験が無いです。
よって、第3種冷凍機械責任者と第2種電気工事士は優先的に勉強を進めるのが合理的です。
その一方で、危険物取扱者乙種4類と2級ボイラー技士は毎月試験(都道府県による)があります。
ですから試験実施回数で見ると、危険物取扱者乙種4類と2級ボイラー技士は後回しでも良いという判断ができます。
勉強する順番 各種詳細
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
上表の勉強する順番にしたがって、ビルメン4点セットの各資格の補足をしていきます。
勉強を開始する時期によって優先順位はケースバイケースだと思います。勉強できる期間によって変わってきますからね。。詳細は各資格の項目で補足します。
それでは、No.1の第2種電気工事士から補足していきます。
No.1 第2種電気工事士
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
ビルメン4点セットの中で最優先で取得したいのが第2種電気工事士ですね。
ビルメン4点セットの中でも需要が最も高く、試験も年2回しか実施されないという理由から、勉強するならば最優先とするべきです。
第2種電気工事士は筆記試験と技能試験に分かれており、どちらも合格する必要があります。
勉強するのに必要と思われる期間を下記に示します。試験までに間に合わないと思ったら、半年後あるいは来年に繰り越して挑戦するという考えで良いと思います。
第2種電気工事士(筆記) 勉強時間目安
・勉強期間:2ヵ月
私の考えた目安は上記の通りです。実際に私は2ヵ月は勉強しました。
試験は易しく、ストレートな出題が多いです。

しかし、図記号や電気系計算問題の学習量が多いことや複線図作成ができるレベルまで学習することを想定すると2ヵ月は勉強期間として想定した方が良いと思います。
ぶっちゃけ複線図は捨て問にしても合格できますが、どっちみち技能試験で使用する知識なので筆記試験の段階でマスターするのが正攻法です。
第2種電気工事士(技能) 勉強時間目安
・勉強期間:2~3週間
私の考えた目安は上記の通りです。実際に私は2週間勉強しました。
ただ2週間で仕上げるのも可能ですが、かなーり毎日みっちりと勉強しないと厳しいです。
私は11月の冷凍機械責任者試験後に、12月の第2種電気工事士(技能)試験に挑むというビッシリとしたスケジュールで挑んだので危なかった。。
余裕を見て3週間、自信が無い方は4週間は勉強期間を設けても良いと思います。

内容としては、まずは工具の使い方を覚えていく必要があります。

次に、実際に電気工作物を作成していくといった内容になります。
やはり独学だと、電線や器具という練習材料に限りがあります。勉強期間は長すぎると練習費用がバカにならなくなってしまうかも。。
なので私は2~3週間程度の勉強期間で取得しようと考えて取り組みました。
関連記事
第2種電気工事士の筆記・技能の共通まとめ記事は以下になります。あわせてご覧ください。
第2種電気工事士の筆記のみに特化してまとめた記事は以下になります。
第2種電気工事士の技能のみに特化してまとめた記事は以下になります。
また第2種電気工事士の技能試験当日の心構えを下記にまとめております。これを意識しているかどうかで当日の緊張・ミスの軽減ができるでしょう。
No.2 第3種冷凍機械責任者
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
ビルメン4点セットの中で2番目に優先で取得したいのが第3種冷凍機械責任者ですね。
ビルメン4点セットの中でも需要は平均的ですが、試験が11月の年1回しかありません。チャレンジできるならやっておいた方が良いです。
第3種冷凍機械責任者は年度によっては合格率が20%未満となる難関回があります。
そういった運要素が高いのに年1回しか受験できないのですから、試行回数を増やして合格を目指すのは合理的です。
ダメ元でも良いから受験申込はとりあえずしておくでも良いと思います。
勉強するのに必要と思われる期間を下記に示します。試験までに間に合わないと思ったら、来年に繰り越して挑戦するという考えで良いと思います。
第3種冷凍機械責任者 勉強時間目安
・勉強期間:2ヵ月
私の考えた目安は上記の通りです。実際に私は2.5ヵ月は勉強しました。
試験はやや意地悪で、ストレートな出題が少ないです。
ビルメン4点セットの中でも最難関なのが第3種冷凍機械責任者。暗記だけでは合格できないように試験が出題されます。
勉強慣れしてなくてブランクがある方は、第2種電気工事士や危険物取扱者乙種4類などを取得して自信と勉強習慣を付けてから挑戦しても良いと思います。
あくまで勉強する順番は理論上、2番目にしておきたいというだけですから。。

具体的には、上記の冷凍サイクルを代表に理論を理解した上で、知識の暗記をしないと試験問題は解けないようにできています。
私も最初は面食らいましたし、挫折しかけました。。
でも根気よく理論を念頭に暗記と問題演習をしていったら99%問題は解けるようになりましたから諦めなければ大丈夫!!
関連記事
第3種冷凍機械責任者の記事は以下になります。あわせてご覧ください。
No.3 危険物取扱者乙種4類
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
ビルメン4点セットの中で3番目に優先で取得したいのが危険物取扱者乙種4類ですね。
ビルメン4点セットの中でも需要は高いです。試験も毎月のように実施されてるのでハードルも低いです。失敗しても来月に再挑戦なんかもできますからね。
コスパの良さという点では第2種電気工事士よりも上かと思いますね。
「ビルメン資格って独学で取れるのかな?」と疑問で、お試し感覚で挑戦してみたいなら一番最初に着手してみるのもアリだと思います。
ただ危険物取扱者乙種4類は毎月受験できるので、年に1~2回しか受験できない第2種電気工事士・第3種冷凍機械責任者を優先して勉強した方が良いという考えました。よって勉強する順番は3番目。
勉強するのに必要と思われる期間を下記に示します。試験までに間に合わないと思ったら、来月再来月に繰り越して挑戦するという考えで良いと思います。
危険物取扱者乙種4類 勉強時間目安
・勉強期間:1~2ヵ月
私の考えた目安は上記の通りです。実際に私は1ヵ月は勉強しました。
試験は易しく、ストレートな出題が多いです。
科目 | 出題数 | 合格ライン |
危険物に関する法令 | 15問 | 9問以上正答 |
基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問 | 6問以上正答 |
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 10問 | 6問以上正答 |
簡単ではあるのですが、上表のように試験科目ごとにそれぞれ6割以上正答しないといけないのでバランスよく学習しないといけません。
特に「基礎的な物理学及び基礎的な化学」は化学反応式や元素の知識が主に必須となるので、文系の方は苦戦しやすく、科目不合格になるリスクがあります。
よって化学の勉強に自信のある方は1ヵ月、そうでない方は2ヵ月の勉強期間を設けて取り組んでいった方が良いと思います。
関連記事
危険物取扱者乙種4類の記事は以下になります。あわせてご覧ください。
+α 消防設備士

またビルメン4点セットに消防設備士を+したものをビルメン5点セットと言います。
危険物取扱者乙種4類と試験範囲が重複かつ類似してるので並行学習をすると効率的に取得できてしまうのでおススメです。

試験団体も同じです。実際に私は危険物取扱者乙種4類と消防設備士乙種4類を同じ試験会場で連続して受験しました。
消防設備士は危険物取扱者乙種4類よりも少し難しいと感じましたが、それでも勉強期間は1~2ヵ月あれば合格は可能です。

どちらも効率よくダブル合格できました!このやり方はおススメの裏ワザ!!
消防設備士の関連記事は下記になります。あわせてご覧ください。
No.4 2級ボイラー技士
No. | 資格名 | 需要 | 試験回数(年) |
1 | 第2種電気工事士 | 最高 | 2回 |
2 | 第3種冷凍機械責任者 | 普通 | 1回 |
3 | 危険物取扱者乙種4類 | 高い | 毎月 |
4 | 2級ボイラー技士 | 普通 | 毎月 |
ビルメン4点セットの中で4番目に優先で取得したいのが2級ボイラー技士ですね。
ビルメン4点セットの中でも需要は平均的です。試験も毎月のように実施されてるのでハードルも低いです。失敗しても来月に再挑戦なんかもできますからね。
危険物取扱者乙種4類と同様に「ビルメン資格って独学で取れるのかな?」と疑問で、お試し感覚で挑戦してみたいなら先に着手してみるのもアリだと思います。
ただ2級ボイラー技士は毎月受験できるので、年に1~2回しか受験できない第2種電気工事士・第3種冷凍機械責任者を優先して勉強した方が良いという考えました。
また、危険物取扱者乙種4類の方が需要は勝ります。よって勉強する順番は4番目。
勉強するのに必要と思われる期間を下記に示します。試験までに間に合わないと思ったら、来月再来月に繰り越して挑戦するという考えで良いと思います。
2級ボイラー技士 勉強時間目安
・勉強期間:1~2ヵ月
私の考えた目安は上記の通りです。実際に私は1ヵ月は勉強しました。
試験は易しく、ストレートな出題が多いです。
ただ義務教育で学ぶような内容よりも、専門的な知識を学ぶ比率の方が高いです。

だから最初は「これ難しいだろ。。」と面食らう可能性は高いです。私も実際に最初はビビりましたからね笑
実務経験がないと取っつきにくい内容が多いですが、コツを掴んだらサクサク解けます。
ビルメン4点セットの中でも過去問の焼き回し度が極めて高いので、何回も問題を解いてたらパターンが分かるので大丈夫!

またボイラー実技講習は、試験前でも試験後でも受講可能です。講習は自身の都合に合わせて受講すれば良いと思います。
講習費用は高いので、ビルメン会社に転職後に講習を会社費用で受講させてもらう形でも良いと思います。試験合格だけでも履歴書には充分アピールできますし。
関連記事
2級ボイラー技士の記事は以下になります。あわせてご覧ください。
またボイラー実技講習についてもまとめております。こちらもご覧ください。
終わりに

いかがでしたでしょうか?
ビルメン4点セットを効率的に揃えるなら、これが最適な順番だと思いましたので当記事でまとめさせていただきました。
手っ取り早く、何かを履歴書に書きたいというのであれば毎月受験できる危険物取扱者乙種4類や2級ボイラー技士から着手しても良いと思います。
要はケースバイケースです。自身の背景や勉強スケジュールを念頭にご検討ください。
少しでも参考になれば嬉しいです。
「独りで勉強するのは不安だ」という方は職業訓練校への入校も視野に入れると良いと思います。

人生を一転させ、当サイト開設のキッカケにもなったのがビルメン4点セットです。
これをキッカケに私は資格学習が習慣になり、後に宅地建物取引士や日商簿記などの様々な資格を取得していきました。
当サイトでは様々な資格試験の勉強方法をご案内しております。
ビルメン4点セット以外にも上図を目安に、他カテゴリの資格へと進出を検討するのも良いでしょう!
以上になります。読了ありがとうございました。
読者の皆様の合格をお祈り申し上げます!!