どうも脱線おじさんです。
私は応用情報技術者に1発合格しております!
応用情報技術者は試験範囲が広いことから、関連資格が複数ございます。
それらの関連資格と応用情報との関係性を、私が実際に応用情報と共に取得してきた関連資格を挙げてシナジーの高さを解説していきたいと思います。
本記事を見ることで、応用情報合格後に関連資格を攻めたり、関連資格を揃えてから応用情報に挑むといった戦略を取ることができます。
それでは本題に触れてまいります。
動画版
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目次
本記事の目次です。
関連資格の評価基準について、はじめに説明していき
次に本題である関連資格について個別に触れていきます。
前半でテクニカル系の資格を取り上げ、後半ではマネジメント系の資格を解説していきます。
最後に試験後の私の振り返りを述べていきます。
自己紹介
私の自己紹介はスライドの通り。
詳細は下記の記事にてまとめてあります。
評価基準
本題に入る前に、今回取り上げる応用情報の関連資格の評価基準について解説します。
評価基準として3つの項目を用意しており、それと私の補足コメントでまとめております。
まず評価基準の1点目は関連分野ですね。応用情報のどの分野と関連しているかを明示します。
例えばプログラミングや経営戦略といった分野があげられますね。
次に2点目は勉強時間です。これは受験者のバックグラウンドにより個人差がありますので、
ゼロベースで学習した場合に最低でどれくらいかかるかを想定して算出しております。
最後に3点目が難易度ですね。勉強時間や専門性の高さなどを加味して☆5段階で評価します。
応用情報を☆5とする想定での相対評価で表示しております。
以上の内容で解説していきますが、私が元々インフラエンジニアで法学部だったこともあり、
インフラとマネジメント関係は難しく感じてないんで、なるべく公平な観点で考えましたが、
そういった面での独断と偏見がどうしても混ざってしまうのはご了承ください。
テクニカル資格
応用情報技術者の関連資格として挙げられるのは、こちらの12点となります。
やはり情報処理試験のメインは技術ですので、テクニカル系の方が関連資格は多いですね。
応用情報技術者の受験前にいくつか合格済という方も多いかもしれません。
それでは上から順番に触れてまいります。
①CCNA
CCNAは昔ながらのネットワーク登竜門として存在するベンダ資格ですね。
応用情報技術者のネットワーク分野でも、取得していたら威力を発揮すること間違いなしです。
勉強時間は300時間以上かかるかと思います。試験がアップデートされるたびに難易度が高くなっていってる気がします。
よって難易度は★4とさせて頂きました。
この資格を持ってれば応用情報でOSI参照モデルやルーティングの問題が出てきても楽勝です。
また午後の分野で言うと、堂々とネットワークとセキュリティの問題は突破できると思われます。
IPアドレスの計算、サブネットの暗算とかもできるレベルになるので非常に強い資格です。
②LPIC Linuc
LPICおよびLinucはLinuxの資格で、応用情報で言うとサーバ・ネットワークに関連しています。
Lv1~Lv3まで区分がありますが、Lv1と2はどちらも100時間以上は勉強が必要な気がします。
応用情報を取る観点で言うとLv2までで充分です。私もLv3まで持ってますが、そこまでする必要はないと思ったので除外しました。
以上のことから難易度はLv2は★3、Lv1は★2としています。できればLv2まで取得したい。
Lv1で学ぶ初歩的なコマンドや正規表現、Lv2でログ出力結果の分析をする知識が身に付きます。
よって応用午前で頻出の正規表現による文字列操作の理解は簡単に対処できるようになります。
また応用午後でも、digやlsコマンドを聞いてきたり、文章中に長いログを見せてはったりをかましてくる問題がありますが、冷静に対処できること間違いなしですね。
③Java Silver
Java Silverはプログラミングのベンダ資格として昔から有名な資格ですね。
応用情報との関連分野は勿論、プログラミングとなっております。
勉強時間はいきなりSilver受験となると200時間くらいはかかりそうです。とはいえ、プログラミング経験者であれば出題も素直な方なので苦戦はしない感じがします。
以上のことから、難易度は★3としました。
この資格まで取れると、コードを正確に読み解く能力が身に付きます。私の経験則で言うと、基本情報の科目Bアルゴリズムよりも難しいです。
オブジェクト指向の用語も理解できるので、午前問題で用語の概念を聞いてくる問題が出ても楽勝でしょうね。
④Python3 エンジニア
Javaに次いで、プログラミング分野で関連していてお勧めなのがPython3エンジニアです。
こちらはJavaより問題が易しめで、オブジェクト指向学習にも有効です。
勉強時間は80時間前後ですね。
以上のことから難易度は★2としました。
プログラミング資格としての知名度ならJavaの方が断然上なのですが
機械学習等もキャッチアップしていきたいならPythonでプログラミング学習をしても良いと思います。後述するディープラーニングG検定との相性も良かったりします。
⑤Oracle Master Silver
Oracle Masterはデータベース資格としてトップクラスの知名度を持つ資格ですね。
応用情報のデータベース分野ともかなり重複しております。
勉強時間は、いきなりSilverだと100時間以上はかかります。私も中々、苦戦しました。
以上のことから難易度は★4としました。
この資格では嫌というほどに、SQLの構文や出力結果を学びますし、ACID特性などのデータベースを学ぶ上で必須の知識も叩き込まれるので、応用午前でこの問題が出たら楽勝で得点源になります。
困ってしまうのは出題形式が難しいのと、受験料が3万円以上してゲーム機が買えるレベルで高いんで落ちた時の心配で心臓に悪いことです。
⑥OSS-DB Silver
OSS-DBはオープンソースデータベース技術者の資格です。
こちらもOracle Masterと同様にデータベース分野が応用情報と重複してます。
勉強時間は80時間前後あれば大丈夫です。Oracle Masterよりも簡単です。
またLPI Japanという日本団体主催のため、ベンダ資格あるあるの変な日本語は無いので安心です。
以上のことから、難易度は★3としました。
こちらもOracle Masterと同様にSQLやACID特性等を叩き込めるので得点源にできるようになります。
知名度的にOracle Masterの方が資格価値は軍配が上がりますが、手軽に挑戦できるのはコッチの方だと思います。
⑦AWS SAA
AWSは最近流行りのクラウドとそれを支える仮想化技術を学ぶ資格です。
応用情報で扱うクラウドおよび仮想化技術とも重複して学ぶものが多いです。
勉強時間は100時間以上はかかると思います。SAAは長文が多いので疲れる試験です。
以上のことから難易度は★4としました。結構難しいと思いますよ。
応用情報の午前問題ではクラウドの仕組みや契約形態などの問題が頻出であり
応用午後でも様々な分野で、仮想化とクラウドを前提とした長文問題が多いので
このAWSを取得することで、仮想化とクラウドの用語が出てもパニックにならずに冷静に解いていき、得点源としていくことができますね。
⑧Azure Fundamentals
AzureはAWSと同様にクラウドとそれを支える仮想化技術を学ぶ資格です。
AWSのSAAより易しめで、CLFと同じくらいの難易度かと思われます。
勉強時間は50時間以上はかかると思います。AWSより長文が少なくて解きやすいです。
以上のことから難易度は★2としました。
実務でAzureを使ってるなら、こちらから学習することを検討しても良いかもしれません。
ただ私の考えでは、教材の充実性はダントツでAWSなんでクラウドを学ぶならば原則、AWSから始めるで良いと思います。
⑨電気通信工事担任者(総合通信)
電気通信工事担任者は思ってたより関連性の高い国家資格でしたね。
具体的には応用情報のハードウェアや組み込み分野と重複しております。
勉強時間は最上位の総合通信だと150時間以上かかりそうです。応用クラスともなると最上位の総合通信は取得しておいた方が理想的ですね。
以上のことから難易度は★4としました。
特に役に立ったのは応用午前で頻出のAND OR回路やベン図の問題が楽勝になることで
他にも不意打ちでたまに出てくる、コンデンサやコイルの出題がきても返り討ちにできます!
ネットワークやサーバも試験範囲なので、応用情報とセットでお買い得ですね。
⑩電気通信主任技術者(伝送交換)
電気通信主任技術者も電気通信工事担任者と基本的に重複度合いは同じです。
ただしこの資格は桁違いに難しいです。8択問題とかキチガイ地味てる問題もあるんで笑
ということで関連分野は主にハードウェアと組み込みですね。
勉強時間は500時間以上ですかね。。ゼロからこの難関資格に挑戦する人は少数かも。。
以上の事から、難易度は★5としました。応用情報と同格あるいはそれ以上ですね。
私は応用情報合格後に、電気通信主任技術者を受験しましたが
セキュリティとマネジメント分野もかなり重複していたので、この2分野は試験でも満点で合格できた記憶がございます。それだけ関連性が高いです。
⑪HTML5 プロフェッショナル Lv1
HTMLプロフェッショナルは名前の通り、HTMLを中心としたWeb言語を学ぶ資格です。
応用情報でもWeb言語の問題は頻出ですので重複していますね。
勉強時間は80時間ほどだと思います。意地悪な問題は少ないです。
以上のことから、難易度は★2としました。易しい試験だと思いますね。
応用午前問題ではタグの種類や知識問題が出てくるので、それらを得点源にできるようになります。
この試験の話でいうと、コーディング後の出力結果がどうなるか聞いてくる問題がクセ強めでHTMLを読み慣れてない人は苦戦するかもですね。
私はブログ作成でたまにHTMLも手動編集してるので、この資格は結構いい勉強になりました。
⑫ディープラーニングG検定
ディープラーニングG検定は最近できたAI・機械学習に着目した資格ですね。
応用情報でもAIや機械学習は出題されるので、重複していると言えます。
勉強時間は50時間ほどで大丈夫です。広く浅く聞いてくる試験ですね。
以上のことから、難易度は★2としました。難しそうに見えて試験は易しいです。
応用午前でも機械学習の用語問題は頻出ですので得点源にできるようになります。
更にその上の情報処理安全確保支援士レベルになると、機械学習を悪用した攻撃への理解も問われるので、そこまで理解できたら難問がきてもバッチリでしょう。
マネジメント資格
続いて、応用情報と関連しているマネジメント資格について触れていきます。
解説するのはこちらのスライドの6点となります。
応用情報はITの国家資格ではあるものの、法律や簿記など色々と関連資格があるんですよね。
それでは上から順に解説をしていきます。
①日商簿記2級
日商簿記は言うまでもなく会計資格で定番の資格ですね。
応用情報とは主に、経営戦略の分野で重複しております。
勉強時間は2級だと300時間以上かかります。なかなか骨が折れます。
以上の事から、難易度は★4としました。
応用午前では計算問題で頻出の内容ですね。損益分岐点とか経常利益の算出は定番。
応用午後でも、たまに財務諸表の計算問題がガッツリ出題される回があります。そういった回に当たった時は簿記の知識が無いと経営戦略は解きようがないのが怖い点ですね。
②ビジネス会計2級
ビジネス会計2級も、概ね簿記と同様で、応用情報とは経営戦略で重複しております。
こちらも2級ともなると300時間以上は勉強が必要と考えられます。
簿記2級よりもコッチの方が少しだけ簡単な気がしますが、それでも難しい気がします。
以上のことから難易度は★3としました。
売上高総利益率、ROIなどの会計用語が頻発する試験ですので
応用情報の午前午後どちらでも役に立つこと間違いなしです。
どちらかというと簿記よりも応用情報との重複度合いはビジネス会計の方が高めです。
簿記は財務諸表を作るスキルに対し、ビジネス会計は財務諸表を分析するスキルが要求されます。
応用情報はどちらかというと、財務諸表を分析する出題の方が多いので、ビジネス会計の方が重複度合いが高いということですね。
③品質管理検定3級
品質管理検定はヒストグラムやアローダイアグラム等の分析手法を学べる資格です。
応用情報では主にプロジェクトマネジメントの分野において重複しております。
勉強時間は3級で60時間ほどですね。計算問題が結構あるので理系寄りかも。
以上のことから難易度は★2としました。
応用午前・午後でもプロジェクトマネジメント分野の得点源として、役立ちますね。
知名度が低い資格ですが、私のイチオシの資格です。
応用情報以外でも、基本情報、ITパスポートでも重複してるのはもちろんのこと
電気通信主任技術者や施工管理技士など、マネジメント要素のある様々な資格でシナジー効果が高いので取得しておいて損は無いですね。
④ITILファンデーション
ITILファンデーションはITサービスのベストプラクティスであるITILを学ぶ資格です。
IT企業で運用保守監視をしてる部署の新人が、取るように圧をかけられる場面をよく目にしますね。
関連分野としてはサービスマネジメントにおいて応用情報と重複しております。
勉強時間は50時間ほどですね。技術ではなくマネジメント寄りの暗記ゲーです。
以上のことから難易度は★1としました。受験料が数万円してバカ高いのを除いてお手軽です。
この資格があれば応用午前で頻繁に出題される「変更管理」「インシデント管理」などの各プロセスの概要を丁寧に理解することができます。
特に午後のサービスマネジメントの問題でもかなり役立ちますね。
SLAや稼働率の概念などもコレで理解しておけば長文の中でてきても慌てる事はなくなります。
⑤知的財産管理技能士2級
知的財産管理技能士はその名の通り、知的財産権と不正競争防止法などの法律を学ぶ国家試験です。
応用情報でも法務や知的財産の出題はあるので、重複しております。
勉強時間は2級ともなると少し手間がかかり、100時間ほどですね。
以上のことから難易度は★3としました。
法務に関してはビジネス実務法務がメジャーですが、情報処理試験と最も重複してるのは知的財産管理技能士の方だと思います。
理由としては応用情報の午前問題ではプログラムの権利帰属先についての問題が頻出ですので、これが間違いなく得点源になるからですね。
⑥個人情報保護士
個人情報保護士はその名の通り、個人情報保護法をメインにしており、その個人情報の管理面も周辺知識として学ぶ資格です。
応用情報でも法務、個人情報保護法の分野で重複しておりますね。
勉強時間は80時間ほど取り組めば合格できる内容かと思います。知的財産管理技能士の2級よりも簡単だと思います。
以上のことから、難易度は★2としました。
応用情報の午前でも個人情報の定義問題は頻出ですので、得点源に繋がる事間違いなしです。
最近は応用情報に限らず、情報処理技術者試験ではセキュリティ面の出題比率が高い関係上
そのセキュリティの教養として、個人情報保護法の重要性は今後も高まるので出題は続くでしょう。
振り返り
今回の話の振り返りです。
応用情報は試験範囲が非常に広いので、必然的に関連資格も多数存在しております。
この性質を利用すれば、応用情報を起点に関連資格を攻めることもできますし
関連資格を揃えてから、満を持して応用情報に挑戦するという戦略も
どちらもできるということが分かったかと思います。
つまるところ応用情報技術者はジェネラリスト向けの資格ですね。
1点特化型の方が好きな人は、変な話ですが応用情報技術者よりも更に上の高度情報試験の方が簡単かもしれません。
私も高度情報区分の情報処理安全確保支援士を取得してますが、応用情報技術者の完全上位互換とは思ってなくて、応用情報技術者は応用情報技術者で互換性のない特有の難易度があると思います。
以上、応用情報技術者とシナジーの高い資格のまとめでした。
以上になります。読了ありがとうございました。
読者の皆様の合格をお祈り申し上げます!!