どうも脱線おじさんです。
冷凍機械責任者の勉強法について、まとめてみました!

私が実際に合格した後に、「これが最適解だったな」と感じた経験を元にまとめております。
「1発で合格したい、効率よく勉強をしたい」という方は必見です!
それでは本題に触れてまいります。
動画版
動画で流し見したい方はこちらをどうぞ~
目次

本記事の目次です。
自己紹介

私の自己紹介はスライドの通り。
詳細は下記の記事にてまとめてあります。
①文系でも受かるか

文系でも冷凍機械責任者は受かるかという点について。
結論から申し上げますと、合格は十分可能です。ただし3種から受験が安パイですね。
実際に、私は文系・未経験で冷凍機械責任者の3種に合格して、最終的に1種まで全て独学で合格できました。よって理系でなくても合格可能な資格であると言えます。
ただし、過去問暗記で合格できるような資格ではないという点は注意が必要です。
詳細は学習のコツについてのチャプターで触れていきます。
また理系であるため、危惧される計算力についてですが
中学レベルの数学ができれば前提知識は充分です。具体的には四則演算やルートの計算等ですね。数学の前提知識は電気工事士などと要求される水準は同じだと思っていいです。
どちらかというと数学より化学の素養の方が重要性は高い気がします。
冷凍サイクルという冷凍機の基礎理論を学ぶ時に、蒸発・凝縮・凝固といった状態変化の基礎知識は当たり前に理解していることを前提にテキストや問題集はまとめられております。
つまり化学の知識を浅くでもいいから知っておかないと学習が難しいといえます。
目安としては関連資格の危険物乙4に合格できる程度の知識は先に持っておいたほうがいいです。
危険物乙4を持ってないなら先に合格を目指した方がいいですね。
また潜熱・顕熱・エンタルピーといった熱学的な用語も多いため、冷凍機よりも易しいボイラー技士2級もできれば先に取得しておいた方が挫折しなくてすむかと思われます。
②勉強時間
②勉強時間 1/3

勉強時間について、第1種から3種まで私が費やした時間をまとめてみました。
1番受験者が多いと思われる3種でもなかなか難しくて、60時間ほどかかっております。
だいたい2ヵ月程度勉強しておりましたね。
3種合格後に2種、2種合格後に1種とステップアップして受験してますので
2種と1種を勉強してた時は下位資格は合格して前提知識がある状態で
それぞれ2種は100時間、1種は150時間かかっております。
ちなみに1種は講習検定という、本番の試験だけの人よりも易しめのルートで受験してるのに、これだけ時間がかかってるので難関であることが分かりますね。。
つまり、前提知識無しで受験するならば、これよりも多くの勉強時間が必要となる可能性もありますね。
②勉強時間 2/3

実際に使用した参考書・教材は第1種から3種まで、それぞれスライドの通りです。
こうみると「学識」という科目が追加される2種から、急激に使用している参考書が増えて勉強量も必然的に増加していっていることが分かります。
「学識」科目が計算問題は99%出るのもあって、なかなか文系キラーなんで難しいですね。
ただパターンは決まり切ってるので、しっかり対策すると「学識」は安定して得点できます。
私の経験上ですが、本番の試験では「保安管理技術」の方が運要素がたかくて対策がしにくかったです。学識はパターン決まってたんで1種も2種も本番の試験では苦労しませんでした。
③勉強時間 3/3

3種を例に、冷凍機械責任者の試験対策の流れをザっと補足します。
私はこちらのスライドの通り、学習して合格しております。
あくまで目安ですが
・アウトプットに30時間
・本試験前の総仕上げに10時間
この流れで、だいたい60時間は勉強が必要でした。
2ヵ月以上は学習期間が必要だと想定しておくのが無難ですね。
ポイントは何回も当チャンネルで言及している冷凍サイクルを意識して問題演習を取り組むということですね。
③難易度
③難易度 1/2

冷凍機械責任者の難易度について、まず関連資格と比較してみましょう。
関連資格として、よく引き合いに出されるのがビルメン4点セットである第2種電気工事士、危険物乙4、2級ボイラー技士ですね。
これに冷凍機械責任者を加えたものがビルメン4点セットと言われる設備系の入門資格ですね。
それと設備系の入門資格で定番なのが消防設備士です。
入門者向けでメジャーな類である、乙4を抜粋して、このスライドでは比較表を作りました。
私はこれらの資格は全て取得しており、その経験則と体感で難易度を比較すると
やはり冷凍機械責任者が最も難しく、1番易しい3種であっても冷凍機械責任者がダントツで難しいのではないかと考えております。
単純に試験が難しいというのもありますが、年に1回しか試験が無いのも厄介で
試験実施回数が少ない事から、過去問の焼き回し度も他の資格より薄いというのもあります。
何より厄介なのは、このスライド内の資格で唯一、過去問暗記では合格できない資格であり、冷凍サイクルを筆頭とした理論理解が必須といえることですね。
ちなみに机上の学習が得意で、かつ不器用な人だったら電気工事士の実技の方が難しいかもしれませんね。私は不器用なんで電気工事士の実技の方が疲れました笑
私が不器用という個人的事情は除外すると、冷凍機械責任者の方が難しいとは思います。
③難易度 2/2

続いて、冷凍機械責任者の第1種から3種までの難易度を見ていきます。
スライドに載せている円グラフは勉強量の内訳を大まかに表現したものになります。
また、難易度を★5段階で表現してみました。だいたい難易度に比例して、勉強量の内訳も増減しているのが分かるかと思います。
1つ特徴的なのは、法令を★1で統一して表現してるように、法令に関しては1種であろうと3種であろうと難易度の差は感じませんでした。
とはいえ超簡単という意味ではないので注意してください。
3種でも充分、殺しにきてる難関回があるので油断禁物です。あくまで1種~3種で難易度の開きが少ないという相対的な意味合いです。
2種以上になると「学識」という計算問題がでてくる科目が追加される関係上、
その学識の計算をマスターするのにかなり時間がかかるため、保安管理以上に対策が必須でした。
四則演算がメインの計算問題ですが、その式を導出するためのph線図の作図能力を要求されるのが厄介極まりませんね。
というわけで2種以上だと学識の対策が勉強量の大半を占めていて、冷凍サイクル等の理論理解はできて当たり前のレベルを要求されます。
以上のことから、文系・未経験の方は、よほど資格試験に慣れてない限り、3種からの受験を私は推奨しております。
④学習のコツ
④学習のコツ 1/3

学習のコツについて、私の経験則で言語化してみます。
まず何回も他の動画やスライドでも言ってますが、冷凍サイクルの理解が必須です。
冷凍サイクルとは、冷凍機の仕組み・理論であり、これを暗記ではなくて理解してないと問題が解けません。
蒸発器・圧縮機・凝縮器・膨張弁などの各役割の理解は必須ですね。
問題を解くにあたって、常に冷凍サイクル上のどこを論点とした出題か意識するのが重要です。
例えば、配管内の付属設備や冷媒の状態は何が正しいのかといった観点や
冷媒が液体なのか気体なのか、高圧と低圧どちらの状態なのか
設備は乾式または湿式のどちらなのか、空冷式か水冷式か、といった違いを明確に理解していくことが必要となっており、こういった観点での引っ掛けが毎年頻出となってますね。
④学習のコツ 2/3

学習のコツ、というよりは注意すべき点の話になりますが
冷凍機械責任者の試験は1種から3種すべてにおいて、選択肢式問題は
「正しい選択肢の組み合わせ」で大半を聞いてきます。
つまり問題文の全ての選択肢の理解を過去問演習で徹底しなければ得点できません。
これが特徴で、他の関連資格のボイラー技士や危険物乙4などでは、
「正しいものを1つ選べ」
「誤っているものを1つ選べ」
といった形式が大半で、乱暴な言い方をするとマグレや消去法でも正解ができます。
しかし、この冷凍機械責任者の「正しい選択肢の組み合わせ」を聞いてくるパターンでは、マグレや消去法で得点をして逃げ切る事は不可能に近いということが分かりますよね。
よって、問題演習の段階で、全ての選択肢の理解を徹底するのが合格のカギと言えます。
④学習のコツ 3/3

学習のコツとして、テキストや問題集に載ってる公式はまとめておいて
毎日眺めておくと無理なく自然に暗記することができます。
これは冷凍機械責任者に限らず、他の資格試験でも私は日常的に行ってます笑
当チャンネルで頂いております、よくある質問として
「3種は計算問題が無いが、公式は暗記すべきか?」という質問が多いです。
これに関しての私の回答ですが、3種であっても公式は暗記すべきです。
少なくとも公式内の各項が分子・分母のどちらに配置されているかは理解すべきです。
何故かというと、「〇〇効率が下がると▲が下がる」といった文言で効率や軸動力といった
項の比例・反比例の関係性を文章で問われることが頻繁にあるからですね。
これと同様の理由で、文系キラーとして悪名高いp-h線図も作図できるようにすべきです。
3種受験時も、問題文が言ってる意味を整理するために、
わたしは問題文の真横に必要であれば都度、p-h線図も作図して思考から答えを導出する意識をして解答してました。
最初は面倒ですが、かならず合格に繋がるので急がば回れですね。
⑤講習は受けるべきか

講習は受けるべきか、という点について私見を述べていきます。
結論から申し上げますと、1種であれば受講の価値ありと考えております。
なぜかというと、講習後の検定試験は忖度はなくて普通に難しいことに変わりがないからです。
2種や3種の検定試験に合格できる力量のある人は、そもそも本番の試験でも合格できる努力とセンスがあると思います。
講習の質が悪くて、現状は内容が分かりにくいので、結局は自分で勉強できないと講習であっても普通に落ちるのが現実ですね。。
よって、講習後の検定に合格できる人は、自分で調べて勉強する能力が高い人です。
そういった方々は、本番の試験だけの受験でも合格できる人が大半であると考えております。
つまり、極論ですが2・3種の講習は意味が無いに等しいというのが私の持論です。
ネットに転がってる、講習経由ならラクに合格できるといった情報は、
講習がオンラインではなかった時の話なので、今とは事情が違うことも注意が必要です。
講習がオンライン化したことにより、昔はあった講師が検定試験のパターンを教えてくれるといったお得な要素は壊滅したといってよく、実質的に講習検定も難化したと言っていいですね。
ただし1種は講習がお得と考えておりまして、私は1種だけ講習を利用しました。
理由としては検定試験も充分な難しさではありますが、1種の講習は本番の試験と比較すると出題パターンが限定的であったからですね。
特に学識は検定試験だと一気にラクになり、過去問20年分近くを対策してれば、対策に漏れはなく99%、1種でも合格できます。
以上、冷凍機械責任者の勉強法のまとめでした!

また上図を目安に、他カテゴリの資格へと進出を検討するのも良いでしょう!